ゲーム機のDNS、MTU設定最適化は無意味

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ゲーム機のDNSを変更することにより、ゲーム体験が向上するとの情報が多くありますが、本当でしょうか?さらにMTUの最適化設定を勧める動画も多くありますが、これも本当でしょうか?

DNSの方が動画を見ていただくこととして、MTU最適化の効果についてコメント欄で何件か質問をいただきました。実機検証は未実施なのですが、以下となり効果はほぼないということになります。

ゲーム機やPCではデータを分割して送受信しています。MTUというのは分割した送受信単位の最大の大きさということになります。これは多くの機器で1500バイト程度となっていますが、外向けのMTUは技術的理由により契約サービスごとに微妙に異なります。

ちなみに、1500バイトというのはインターネット黎明期の技術水準ベースで設定された値で、これを大きくすると通信効率が向上し、いわゆる通信速度が上がるため、エンドーエンドで全ての機器を管理できる場合はこれを大幅に大きくすることもあります(ジャンボフレーム)。

話をゲーム機に戻します。ゲーム機はどのような種類の外部向け回線に接続されるかわからないので、例えばSWITCHのMTUは1400に初期設定されています。1500より少し小さい1400となっていることには意味があり、SWITCHのMTUが外部向け回線のMTUより大きくなっていると、ルーターで分割処理が発生し、大幅に通信速度が低下します。小さすぎた場合も効率は悪くなるのですが、大きすぎた場合に比べ、影響は極めて軽微です。

問題の「ゲーム機でMTU設定を変更するとゲームが快適になるか?」ですが、実機検証は未実施ですが、「体感できる効果は期待できない。」となります。

理由は以下です。

・今回の動画で分かる通り、ゲーム中に送受信されているパケットはもともと小さく細切れ(数百バイト)になっているため、そもそもMTUの大きさまで達しない。

・ゲームの更新などで大きなファイルの転送を行う場合は、MTUに影響されるが、MTUを1400から100バイト程度大きくして1500ぐらいにした(7%増)ところで、大きな改善は期待できないということになります。

なお、上記記載のジャンボフレーム設定は大きな効果を得ることができる場合がありますが、その際はMTUを1500程度から9000ぐらいまで大幅に引き上げます500これは10Gbps-LAN環境では非常に効果があります。ただし、経路上のすべての機器が設定するMTUに対応できる必要があります。ですので、一般に外部向けの通信には適用できません。

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