ある日、帰宅すると奥さんから「食洗機がエラーで動かない。」との話がありました。見てみると、ランプが点滅していて、ボタンを押しても動作しません。この手の製品はランプの点滅パターンで、エラーの種類を利用者に知らせるようにできているので、さっそくマニュアルで確認をしました。その結果、最悪なことに「水漏れ」エラーであることが分かりました。
木造住宅にとって水は大敵です。本当に水漏れしているのであれば早急に対処しなくてはなりません。さっそく、床下点検口をあけて食洗機の下の床下を観察します。見える範囲では水が漏れている様子はありません。次に食洗機の下の引出を取り外して、奥の板を外して食洗機用の止水栓周りを点検します。ここでも異常がありそうな様子がありません。
床下点検口からみた食洗機の下の様子。水漏れの痕跡はありません。
食洗機の下の収納スペースの引出しをはずし、奥のパネルを外します。
水や電気の接合部が見えます。
(仕上げが雑だな・・)
と、なると考えられるのは以下の二点です。
・水漏れセンサーが誤動作した
・何らかの不具合で、少し水漏れが発生したが、自動停止したため大事に至らなかった。
どちらにしても、再度食洗機を動作させて見ないと状況が分かりません。しかし、マニュアルにはエラーをリセットする方法は記載されておらず、再度動作させることができない状態になってしまいました。
やもうえず、ブレーカーを落としてリセットを試みます。幸運なことに食洗機単独のブレーカースイッチがあり、それを切断して1分待って再度ブレーカースイッチを入れます。しかし、状況は変わりませんでした。相変わらずエラーの表示が出て運転ができません。
食洗機用の単独ブレーカー
お手上げの状態になってしまいました。この時点で、DIY対応をあきらめて業者修理をせざるをえないと考えました。訪問対応になるので、数万円は覚悟しなくてはいけません。現状、水漏れはしていないようなので、時間が遅くなったこともあり、ブレーカを切断して寝ることにしました。
次の日、メーカに修理を依頼すると修理担当者の派遣が明後日になるとの回答がありました。早くしてもらいたいところだったのですが、結果的にこれが幸いしました。修理担当者が来られる前日にブレーカースイッチを入れてみたところ、嘘のように正常動作をしました。修理はキャンセルできました。
現象から見ると、以下の状況であったと推測されます。
・何らかの原因で少量の水漏れが発生した。
・水は床下に達する量では無かったが、センサーが反応し停止、エラー表示となった。
・2日後、水が蒸発したため、エラーが解消され通常に使用できるようになった。
ここで気になるのが「何らかの原因で少量の水漏れが発生した。」です。この原因を除去しないと再発してしまう可能性があります。調べてみたところ、以下の二つの原因のどちらか、もしくは複合がが想定できました。
・洗剤が不適切
・エラー発生時に一番上に入っていたフライパンの柄がブリッジして背面に水が漏れた
まず洗剤です。我が家の食選機は説明書にて「フィニッシュ」を使用洗剤として指定しています。しかし、うちの嫁さんは説明書というものを読んだことが無く、また住宅関係の仕事を長くしていたこともあり、「いろんな洗剤を試したい。」との考えの元、毎回違う洗剤を使用していました。エラー発生時はジェル状の洗剤を使用していました。もちろん食選機用の洗剤で、「全メーカ対応」と書いてあります。ネット上を調べてみると、一部機種とジェル状の洗剤の組み合わせで水漏れが発生していることがわかりました。
そもそも、なぜ洗剤が不適切だと「水漏れ」が発生するのでしょうか。最初、不適切な洗剤を使用するとどこかのノズルがつまり、「水漏れ」が発生原因だと思ったのですが、違いました。原因は「泡立ち」の差です。通常の台所用洗剤は泡立ちが良く作られているため、その洗剤を食洗機に使用すると、内部が泡だらけになり上部の隙間から泡漏れ(水漏れ)が発生するとのことです。食洗機用でない洗剤はもちろんのこと、食洗機用であっても機種ごとに推奨している洗剤以外の場合はこの事象がおきる可能性があることになります。
このことが分かって以来、我が家では推奨されているフィニッシュしか使用しなくなりました。現在、事象発生から数ヶ月たっていますが異常は起きていません。やはり、マニュアルに従うのが良いようです。